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RBE細胞株及びSSP-25細胞株についてのお知らせ

 肝内胆管癌細胞株の3株、RBE細胞(RCB1292)、SSP-25細胞(RCB1293)、ETK-1細胞(RCB1289)は、1996年11月に同じ研究者から寄託された細胞株です。2004年、3株のSTR多型解析検査(参考及び文献1)を実施し、RBE細胞はSSP-25細胞及びETK-1細胞とは異なる患者由来であること、一方、SSP-25細胞とETK-1細胞が同一患者由来であることが判明しました(表1)。これらの結果を寄託者に報告し、寄託者の意向によりETK-1細胞の提供を中止しました。

 2005年以降は、RBE細胞とSSP-25細胞は異なる肝内胆管癌患者由来の細胞株として、STR多型解析の結果をホームページ等で公開して、提供してきました。尚、寄託以降から2005年までの間にETK-1細胞を提供した利用者には、STR多型解析検査の結果と寄託者の意向につき、連絡を差し上げております。

 最近になり、RBE細胞株とSSP-25細胞株の樹立に関する論文(文献2)とETK-1細胞株の樹立に関する論文(文献3)が1997年に発表されていることに気付き、細胞株樹立の経緯について精査しました。文献2では、RBE細胞株とSSP-25細胞株は同一患者由来の異なる特性を持つ細胞株として樹立された株、一方、文献3ではETK-1細胞株は他の肝内胆管癌患者の腹水から樹立された細胞株であると報告されていました。
これらの報告(文献2,3)は、2004年に実施したSTR多型解析検査結果(表1)とは一致せず、寄託時点で細胞株の取り違えがあったことが示唆されます。

 今後についてですが、RBE細胞株とSSP-25細胞株は、これまで通り、異なる患者由来の肝内胆管癌細胞株として、ただしSSP-25細胞株は樹立論文(文献2)とは異なる患者由来の肝内胆管癌細胞株(文献3)であることを明示して、提供を継続いたします。

 本件に関するご質問やご要望等がございましたら、ご遠慮なく当室までご連絡いただきますようお願い申し上げます。
 引き続き、厳格な品質検査を実施し、研究者の皆様に安心してご利用いただける高品質の細胞株を提供してゆく所存です。ご理解とご支援を賜りたく、宜しくお願い申し上げます。

【参考:STR多型解析検査】
研究コミュニティで利用されている細胞株の中には、他の細胞株との取り違え(誤認)があることが古くから指摘されていました(文献4,5)。しかし、これをハイスループットに解析できる手段がありませんでした。こうした事実を踏まえ、世界中の主要細胞バンクが連携協力し、個人識別に応用されているSTR多型解析を細胞株の識別にも応用できないかを検討し、応用可能であることを見出しました(文献1)。
当室では、世界中の主要細胞バンクと時をほぼ同じくして、2004年4月よりSTR多型解析検査を導入し、その後のルーチン検査としております。当室でSTR多型解析を導入して全ヒト細胞株の解析を行った結果は、当時所有していたヒト細胞の約10%が誤認細胞でした(文献6)。

【文献】
1. Masters, J.R. et al. Short tandem repeat profiling provides an international reference standard for human cell lines. Proc Natl Acad Sci USA 98: 8012-8017 (2001)
2. Enjoji et.al. Sarcomatous and adenocarcinoma cell lines from the same nodule of cholangiocarcinoma. In vitro Cell. Dev. Biol.-Animal 33: 681-683 (1997)
3. Enjoji et.al. Hepatocytic phenotypes induced in sarcomatous cholangiocarcinoma cells treated with 5-azacytidine. Hepatology 26: 288-294 (1997)
4. Cases of mistaken identity. Science 315: 928-931 (2007)
5. Identity crisis. Nature 457: 935-936 (2009)
6. Yoshino, K. et al. Essential role for gene profiling analysis in the authentication of human cell lines. Hum Cell 19: 43-48 (2006)