細胞の継代方法

【付着細胞】

1. 準備するもの

  • 対象:細胞
  • 培地
  • PBS(-)
  • トリプシン等
  • 培養容器・培養器具・機器等

2. 継代操作

  1. 培地・PBS(-)を室温に戻す。
  2. 顕微鏡観察により、細胞が80~90%程度のコンフルエントであることを確認する。
  3. 細胞表面を傷つけないように容器を傾けながら古い培地を除き、PBS(-)を培養容器の壁に沿って静かに入れ、容器をゆっくり2~3回傾けて細胞表面を洗ったあとPBS(-)を除く。(x2)
      注)培地やPBS(-)を除いた際に細胞表面が乾いてしまうと、細胞が死んでしまうので注意する。
  4. トリプシン等を適量添加し、容器を傾けるなどして、細胞全体に行きわたらせた後、インキュベートする。
      (60mmdishの場合は0.5ml程度)
  5. 顕微鏡で細胞が丸くなり剥がれ始めたのを確認する。
      注)トリプシン処理の時間が長すぎると細胞の生存に影響する。
  6. 血清入り培地等を加えトリプシンの活性を止め、穏やかにピペッティングを行い、細胞を培養容器から剥がすと同時に細胞を分散させる。Trypsin-EDTA(※)使用時は遠心してTrypsin-EDTAを取り除く。
      (※)細胞を全て回収して遠心後(1000rpmx3~5min 室温)、上清を捨て、新しい培地で細胞を再懸濁する。
  7. 新しい培養容器に培地を入れ、細胞懸濁液を播種する。(継代密度はデータシート参照)
      継代密度は細胞の状態によって調整する。
  8. 培養容器を軽く揺すり、細胞を均一にする。
  9. 顕微鏡で細胞を確認する。
  10. インキュベーターに入れる。(温度はデータシート参照)

ニコニコ動画 RikenBRCチャンネル

6.継代操作(付着細胞)[1]-[4] 7.培地交換(付着細胞)

【浮遊細胞】

1. 準備するもの

  • 対象:細胞
  • 培地
  • 培養容器・培養器具・機器等

2. 継代操作

  1. 培地を室温に戻す。
  2. 顕微鏡観察により、細胞が80~90%程度のコンフルエントであることを確認する。
      <コンフルエントの見極め方>
     ・目安としては培地がやや黄色くなる。
     ・下の写真参照。

  3. 培養液を穏やかにピペッティングし、細胞を分散させる。
  4. 新しい培養容器に培地を入れ、細胞懸濁液を播種する。(継代密度はデータシート参照)
  5. 培養容器を軽く揺すり、細胞を均一にする。
  6. 顕微鏡で細胞を確認する。
  7. インキュベーターに入れる。(温度はデータシート参照)

RCB0041コンフルエント

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8.継代操作(浮遊細胞)[1]-[3] 9.培地交換(浮遊細胞)[1]-[2]


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